英語を覚えなきゃ。
仕事で必要となり焦った。
でも学生時代もなんちゃって英語でやり過ごしてきた。
今更ちゃんと英語が覚えられるだろうか。
学生時代の嫌な思い出が甦る。
文法の勉強。
上手くできない発音。
喋るだけで笑われるんじゃないかと思うと、どんどん気が重くなった。
海外にでも留学しないと英語なんて習得できないよ、と捨て鉢になった私に、ある友人が教えてくれた。
その友人の友人はベルリッツで英語をマスターし、仕事上でも、英語のことなら、あの人にと優遇されているという。
ベルリッツ…。
私にもできるかしら?
半分騙された気持で申し込み授業を受けてみた。
最初は学生時代の嫌な思い出が出てきて、またかと思ったが、やがて、先生の優しさや、一緒に習っている子と仲良くなるにつれ、みんな不安で迷ってるんだと思うと私だけじゃない、と思え、気持ちが前向きになってきた。
よーし、私も頑張って、凄いねと言われるようになってやる。
毎週時間がある限りは通った。
優しい先生が親切に教えてくれたので、1つ1つ丁寧に覚え直し、学生時代の嫌な記憶はいつの間にか私の中から消えていた。
あと少し頑張れば、どうにか日常会話くらいはこなせるようになると言われた。
そしたら次はビジネスに大切な言葉を中心に覚えて行こうと思う。
ある日、外国人のクライアントがきた。
私が呼ばれた。
私はクライアントの話す英語を聞きとり、それを上司に伝え、上司の話を英語にしてクライアントに伝えた。
クライアントが帰り際に行った。
「君は留学経験があるのかい?」
私は笑って首を振った。
ベルリッツの出身です。
そのクライアントはびっくりしたように肩をすくめ、頬笑みを浮かべた。
私も微笑み返した。
私でも英語ができた。
認めてもらえた。
それが誇らしかった。
ベルリッツでビジネスシーンに強い英語を手に入れられた。
全てベルリッツのお陰だ。
自分の席に帰る足取りが軽かった。
